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望まない妊娠をしてしまった場合、心にも体にも大きな傷を負ってしまうのは女性です。
中には人生が変わってしまうこともあるので、問題なく出産できる環境にない限りはきちんと避妊しなければなりません。
ただ、いくら気を付けて避妊していたとしても、コンドームが破れたり生理周期が乱れるなどして避妊に失敗してしまうこともあります。
そんな場合はただ焦って妊娠していないことを祈るのではなく、すぐにアフターピルを服用するようにしましょう。

アフターピルは1998年に米国食品医薬品局から承認された安全で効果の高い避妊薬であり、日本でも産婦人科などで処方してもらえます。
正しく服用するタイミングや種類、費用などの情報を知り、自分自身を守るのに役立てていきましょう。

アフターピルを服用する際のタイミング

アフターピルは、名前の通り性行為の後に服用する高濃度のピルのことで、アメリカで開発された薬です。
望まない妊娠から女性を守るために開発されたもので、1998年には米国食品医薬品局で承認を受けました。

米国食品医薬品局は、食品や医薬品に関する安全性をチェックする世界でもトップクラスの機関で、ここで安全性が確認されたのであればまず安心です。
ホルモン成分を含んだ医薬品と聞くと何やら危険なもののように感じますが、米国食品医薬品局で承認されたということからも、問題なく使用できるものだと分かります。

そんなアフターピルは、避妊に失敗した時に服用することで避妊効果があります。
具体的な効果は、服用することで配合されている成分が体内のホルモンバランスを操作し、排卵を抑制したり子宮内膜への着床を予防することです。
避妊の失敗から72時間以内に使用すれば、96%という高い確率で避妊を成功させることができます。
このことからも分かるように、アフターピルは服用するタイミングが非常に重要となります。
タイミングが遅れれば遅れるほど、受精や着床を防ぐ効果が間に合わなくなってしまうため、避妊することができません。

具体的に言うと、性行為から12時間以内に服用すれば避妊の成功率は99.5%、24時間以内であれば98.5%、36時間以内なら98.2%と少しずつ低下していきます。
48時間以内で97.4%、60時間以内で96.9%、72時間以内では95.9%です。
一般的に性行為から72時間以上が経過すると、この成功率は一気に下がってしまいます。
このため、アフターピルで高い効果を得るには性行為から72時間までに服用するというのが常識となっています。
72時間以降はどんどん成功率は低下しますが、それでも120時間までは低いながらも避妊することができるので、産婦人科によっては処方してくれることもあるでしょう。

このように72時間が服用タイミングのボーダーとなっているのは、精子と卵子が受精して着床を完了させるまでの時間と関わっています。
一般的には受精してから着床するまでは約5日から7日前後とされていますが、それよりも早く着床してしまうケースも無いとは言い切れません。
それまでにアフターピルによって消退出血を引き起こす必要があり、これ以上時間が経過してから服用しても消退出血が起きる前に着床が完了してしまう可能性があるため確実な効果が期待できません。

高い成功率を得るためには、72時間以内に服用することが非常に重要となります。
もちろん72時間を1時間でも過ぎたらダメというわけではなく、120時間までなら約50%から70%ほどの成功率となっています。
72時間以内に服用した場合と比べると心許ない数字ではありますが、それでも何もせずに焦っているよりずっと良いでしょう。

アフターピルは生理を引き起こして着床を邪魔するだけでなく、排卵を遅らせる効果も持っています。
例えば避妊に失敗したのが排卵予定日より前だった場合、少しでも排卵を遅らせることで避妊の成功率は高まります。
この場合は72時間経過していても服用さえすれば排卵を遅らせることができるので、妊娠の可能性を低くすることが可能です。

基本的には72時間以内の服用を心がけ、生理周期が整っている人で排卵予定日より前なら72時間以降でも効果が得られる可能性があると理解しておきましょう。
いずれのケースでも、できるだけ早く服用するに越したことはないので、通販などを利用してアフターピルをストックしておくと安心です。
もちろん初めて服用する場合などは、服用方法や体への負担など心配なことも多いので、一度は医師に相談したほうが良いでしょう。
通販や個人輸入で購入する場合は、ある程度アフターピルの使用経験を積んで慣れてからにしてください。

2種類のアフターピルに分けられている違いとは?

ひと口にアフターピルと言っても、詳しく見ると2種類に分けることができます。
それぞれ服用する錠剤の数や服用方法、費用などに違いがあり、どちらを選ぶかは基本的に個人の自由です。
ただ、服用する人の体質や避妊に失敗してからの経過時間などに応じて最適な種類は変わりますし、産婦人科などの方針で取り扱っている種類が限定されることもあります。
使用したい種類が決まっている場合は、受診予定の産婦人科にあらかじめ電話で確認しておくと良いでしょう。

具体的にはプラノバール錠という種類を利用したヤッペ法、ノルレボ錠を利用したノルレボ法の2種類に分けられます。
どちらの種類でも正しく服用すれば高い避妊効果を得られることに違いはないのですが、服用方法に大きな違いがあります。
ヤッペ法は緊急避妊法として最初に開発されたもので、以前から長く利用されてきたアフターピルの服用方法です。
性行為を行った時点から72時間以内に濃度が中程度のプラノバールというピルを2錠服用します。
1度に2錠服用するのではなく、2回に分けて1錠ずつ服用する必要があります。

性行為から72時間以内に1回目を服用し、その後12時間が経過した段階で2錠目を服用しなければなりません。
この2錠はどちらも同じ濃度の成分を含んでおり、2錠目を服用した時点でやっと避妊効果を発揮してくれます。
昔から行われているポピュラーな緊急避妊方法ですが、2錠服用するという手間がかかるため飲み忘れるケースが多く、失敗の可能性も高いのであまり利用されていません。

しかも、正しい服用方法を守ったとしても平均で約60%ほどしか避妊成功率を得ることができません。
今となっては非常に低い成功率で、これでは大いに不安が残ります。
また、服用した人の半数以上に嘔吐などの不調が現れ、効果に対するデメリットが大きすぎると言えます。
現在ではより便利なノルレボ法が開発されたことにより、ほとんどの産婦人科で処方されることはありません。

一方のノルレボ法は、ノルレボ錠を利用した方法です。
2011年頃に開発されてから急速に広まった比較的新しい緊急避妊で、ヤッペ法のデメリットをカバーした優れた内容から現在では最もポピュラーなものとなっています。
こちらも性行為から72時間以内に最初の1錠を服用する必要がありますが、服用するのはこの1回のみです。

追加で服用する必要もなく、飲み忘れの危険性も無いため失敗のリスクを防ぐことができます。
72時間以内に服用すれば、平均して80%以上という高い成功率を誇ります。
これはあくまでも平均で、24時間以内に服用すればほぼ100%近い避妊効果を得ることができるので安心です。
ほとんどの産婦人科で、現在はアフターピルと言えばノルレボ法が採用されています。

さらに、ノルレボ錠はヤッペ法のプラノバール錠のようにエストロゲンと似た成分を含んでいません。
黄体ホルモンだけしか含んでいないため、摂取するホルモン量や濃度を抑えることができ、身体への負担をできるだけ小さく済ませることができます。
ヤッペ法の場合は2回も同じ濃度の錠剤を服用することから、吐き気などの症状が出やすくなっていました。

せっかく服用しても吐き気が酷くて実際に嘔吐してしまい、成分が吸収できずに避妊に失敗したというケースも多かったのですが、ノルレボ法なら1回の服用で済むので吐き気も抑えることができます。
ヤッペ法の場合は吐き気が半数以上の人に出ていましたが、ノルレボ法なら発生率は10%以下なので嘔吐して失敗する心配も低いです。
このように様々な違いから現在ではヤッペ法はほとんど行われていませんが、費用面などでメリットもあります。
どの点を重視するかは自由ですが、身体のためにもきちんと医師と相談し、アドバイスにはできるだけ従って選択するようにしましょう。

ヤッペ法とノルレボ法の治療薬の費用

アフターピルは効果の高さから最後の手段として頼りになりますが、やはり気になるのが薬のお値段です。
基本的には専門医のいる病院で処方してもらう必要があるため、薬代だけではなく診察代金も必要になります。
実際の費用は病院によるため一概には言えませんが、ヤッペ法とノルレボ法で使用される治療薬の費用ならある程度分かります。

ヤッペ法で用いられるプラノバール錠の場合、1回の処方で約5,000円前後であることが多いです。
上述した通り現在ではプラノバール錠を使用している病院は少ないですが、探せばこのように格安な費用で避妊効果を得ることができます。
ヤッペ法ではプラノバール錠を2錠服用しますが、1錠あたり5,000円というわけではありません。
2錠分でこの価格になっているので、かなり安いと言えるでしょう。

5,000円というのはあくまでも薬だけの費用であり、実際にはここに診察代金が加わります。
ただ、安いだけあって避妊の成功率はあまり高くは無いので注意が必要です。
妊娠してしまうことを考えれば費用の安さを重視するのは危険で、費用よりも成功率の高さを選んだ方が良いでしょう。
事実、現在ではほとんどの病院で採用されていないことからも、費用よりも効果の高さや体への負担の軽さを重視する人が多いことが窺えます。

わずかではありますがヤッペ法に対応している病院もあるので、どうしても安さを選びたいという場合は探してみると良いでしょう。
現在ポピュラーとなっているノルレボ法の場合、ヤッペ法と比べると飛び上がるほど費用は高くなります。
これもヤッペ法と同じく病院によって価格設定は異なりますが、どんなに安い病院でも10,000円以上はかかってしまいます。
1錠でこの価格なので、いかに高価なのかが分かるでしょう。

お財布にとっては非常に痛手ですが、その分避妊の成功率は折り紙付きです。
妊娠してしまえば経済的な面だけでなく、精神的にも大きなダメージを負ってしまうため、ここでは費用の高さには目を瞑ることをお勧めします。

初診料や診察代金、各種検査などを受ければあっという間に20,000円近くなってしまうこともあるので、処方してもらう時はお金を十分に用意して行きましょう。
不安な場合は、あらかじめ病院に価格を問い合わせ、少しでも安いところを見つけるという方法もあります。
緊急避妊は決して病気ではなく、保険を使うことができません。
あくまでも自由診療扱いになってしまい、病因が決めた価格を受け入れざるを得ない状況です。
価格設定には特に規制などはなく、病院側が自由に決めることができます。
このため、どこもこの値段だと思い込んでいると損をしてしまうこともあります。

アフターピルを使うというのはそう多いことではなく、十分な知識を持っていない人がほとんどです。
何も知らないまま処方してもらうと驚くような金額になってしまうので、できれば事前に確認しておきましょう。
ただ、避妊に失敗して焦っている時は冷静にアフターピルの価格など調べる余裕はありません。
1時間でも早く服用しなければ妊娠のリスクが高まるので、とにかく予約が取れた産婦人科へ駆け込むという人も多いはずです。
いざという時に慌てないためにも、普段から興味本位でも良いのでアフターピルを取り扱っている産婦人科や価格を調べ、万一の場合はどこに行くか決めておくと安心です。

費用の高さがどうしても気になるという人は、病院ではなく通販でアフターピルを購入するのも良いでしょう。
海外で販売されている安価なアフターピルを、個人輸入代行業者のサイトを通じて購入することができます。
数万円かかることもありませんし、数回分のアフターピルを注文することもできるので、常備しておきたい人にも最適です。
アフターピル初心者はリスクが高いので医師に処方してもらった方が良いですが、慣れているなら通販でいつも利用している商品を探してみるのもお勧めです。

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